手間と均一が課題だった焼き魚が、一度に複数、理想的に焼きあがる
北海道と関東を中心に展開している「北海道生まれ 和食処とんでん」は、鮨にうなぎ、天ぷらやそばまでバラエティ豊かな料理をそろえる和食レストラン。ご家族やご夫婦で訪れるお客様も多い。具だくさんで通常の約3倍ある「名物ジャンボ茶わんむし」は看板メニュー。単品に、この茶わんむしを追加される方も多い。
とんでん株式会社の商品部部長 浅見快氏は、「職人の腕が発揮される鮨や天ぷらが好評なのは嬉しいことですが、焼き魚や煮魚が充実していない点が課題でした」と話す。同社では、iCombi® Pro導入前まで焼き魚をガスグリラーで調理していたが、手間と時間がかかっていたため、スチコンの導入を数年前から考え、展示会で見て回ったうちのひとつがラショナルの「iCombi® Pro」だった。
「自動調理なので人員を割くことなく、高いレベルで均一な焼き魚ができ、しかも複数メニューを同時調理ができると聞き、オペレーションシステムの変革もできるのでは、とiCombi® Proの導入を決めました」。新座店では少人数で効率的な調理を行うことができるようになったという。
日々のオペレーションでiCombi® Proは二段階で活用されている。仕込みでは蒸し調理に集中し、茶わんむしや煮魚に使われる。「ドイツ製の機器なのに、ラショナルさんに『茶わんむしが得意』と聞いたときは、あまり実感が湧かなかったのですが、実際に作ってみると、よりなめらかな舌触りになり絶品でした」と浅見氏。営業中は高温に設定して、「さわら西京焼」「銀鱈西京焼」「富良野産厚切りローストポーク」「うなぎ蒲焼」などを次々と仕上げていく。西京焼もiCombi® Proに希望の焼き具合を設定しておけば、焦がすことなくこんがり焼き上げられるのだ。「ローストポークはコンビモードで柔らかい肉質を保ちながら、外側には美味しそうな焼き目をつけられます」。
「魚と肉を同時に調理して、匂いが移らないのか?」と疑問を持つスタッフもいたが、匂いは蒸気とともに排水されると聞き、iCombi® Proの実力を実感したという。
ConnectedCookingでレシピ、衛生、ユニット管理も効率的に
管理部門でもConnectedCookingの活用で効率化が進んでいる。たとえば新しいメニューに切り替わるときも、北海道・関東全96店舗のiCombi® Proへ調理プログラムを一斉配信するだけだ。「新メニューのレシピを紙ベースで通達していたときは、スタッフへの教育も必要で、レシピを覚えて正確に再現しなければなりませんでした。その必要がなくなったことで、管理工数も人的ミスも軽減されました」。
また、各店の機器の洗浄の有無、HACCPデータの自動保存などによって、社内におけるコンプライアンスの構築に役立っている。「各店舗の機器の稼働状況も把握でき、機器の故障時には自動通報されますから、迅速に対処できて安心です」と浅見氏。飲食業界でもデジタル化はあらゆる面で進んでおり、正確さや効率が求められる部分は機器に任せ、人間にしかできない作業のクオリティを上げていくことは必須だと、浅見氏は考える。
「北海道にある自社工場にもiCombi® Proを導入して、メニュー開発にも活用しています。茶わんむしが予想以上においしくできたので、次はなめらかプリンを作ってみたいと思っています。」と商品部 購買課マネジャー 川口信頼氏も話す。
メニューの開発とともに、新座店をモデルにした厨房のリニューアル、そして快適な食事空間を目指し、「北海道生まれ 和食処とんでん」では、お客様も、働くスタッフも笑顔になれる店づくりに力を入れている。
導入メリット
● 焼き魚メニューを自動調理で均一に仕上げられる
● 看板メニューの「名物ジャンボ茶わんむし」がよりおいしくなった
●「ローストポーク」がコンビモードで簡単に理想的な焼き上がりに
● 自動洗浄ができ、清掃時間が大幅短縮
● ConnectedCookingでメニュー更新時の工数削減、レシピ管理での人的ミスの軽減