調理の仕上がり・性能・作業性に 大きな魅力を感じて導入を決定線
株式会社サッポロライオンは、テイクアウト専門事業「ジョイファクトリー」が提供する店頭販売をメインとした「銀座ライオンDELI」向けの弁当工場として2020年6月に船橋ファクトリーを竣工。
同社では既に別事業でラショナル製品の導入実績があり、実際にスチコンを 使用する中で感じたユニットの性能の良さ、ムラの無い仕上がりや、大量調理が 可能であることなどを考慮した上でSelfCookingCenter®20段式2台の導入を決定した。
また、展示会で見る度に興味を惹かれたというVarioCookingCenter®についても、ラショナル本社のテストキッチンにて試作を重ね、調理の仕上がりだけでなく一台で何役もこなす性能や作業性が決め手となり導入に至った。
船橋ファクトリーで生産する弁当は全10種類。2020年に「ファベックス 惣菜・弁当グランプリ」で入賞した自慢の出汁巻き玉子弁当をはじめ、焼き魚弁当、ハンバーグ弁当など多岐にわたる。
20段式のSelfCookingCenter®では、一度にハンバーグ700人前や焼魚300人前を焼成できる。専用のカートを使用することで、ホテルパンを1枚ずつ出し入れする従来の作業が不要となり、女性のスタッフでも簡単かつ安全に作業をすることが可能だ。さらに、自動調理機能で焼き目の確認や一つずつ裏返す作業がなくなり、ムラなく均一な仕上がりでとにかく大量に調理ができることがメリットだという。
VarioCookingCenter®ではパスタをボイルしながら、出汁巻き玉子を60本焼いている。従来のパスタ調理は大釜で大量の湯を沸かし、1回ごとに熱湯の処理を行うなど、時間と体力を要した。出汁巻き玉子は専用のフライパンでひとつひとつを手作業で調理していた為、火加減の調整や卵を巻く技術が必要であり、調理中は片時も手が離せなかった。その点VarioCookingCenter®は、素早い余熱と均一な熱伝導、ユニットが作業工程を通知するので付きっきりの調理は不要。以前は3時間以上かかっていた調理時間は、半分に短縮されている。
1500食のお弁当の惣菜をたった一人のスタッフが1時間半で調理
船橋ファクトリーのラショナル製ユニットは2製品計3台。
これらを導入し、厨房機器の削減とオペレーションの簡素化を実現。大量に調理ができる強みを生かし、作業効率は向上したという。
今後はConnectedCooking機能を利用することで機器の状態把握、HACCP管理、調理プログラムの共有を行い、生産性の向上をはかる。セントラルキッチンの1台を基に各店舗とのデータ送受信を迅速化、ConnectedCookingを軸にした展開を計画している。各店舗のバックアップ体制も整え、新しいメニュー開発も積極的に進めていく。
新規事業として、メンチカツ・コロッケの専門店が始動した。店舗に新たな設備を持つのではなく、船橋工場に設置済みのユニットで 調理する。SelfCookingCenter®の全段投入でジャガイモを一気に 蒸かし、VarioCookingCenter®でグラタンコロッケやビーフシチューコロッケのタネとなるソースを作る。この2製品で調理の幅がグンと広がり、マルチな事業展開が可能になったという。
従来700食程度だった弁当の受注が2020年末には約1500食へと大幅に増加した。様々な惣菜で盛り付けのオペレーションも異なる多種の弁当を昼の販売時間までに用意することが日々の課題である。
限られた時間の中で早朝から準備に携わる同社のスタッフは、わずか3名。そのうち調理担当は1名だという。ラショナルのユニットの効率の良さが最小人数でのオペレーションを可能にしているため、受注が増えた現在でも人数の増員はしていない。
今日もまた、1500食のお弁当のお惣菜をたった一人のスタッフが1時間半で調理している。
導入メリット
● 1台で焼く・煮る・炊く・揚げる など何役もこなせるので、厨房 スペース削減を実現
● 簡単な操作かつ、カートなどのアクセサリーを利用すること により、女性スタッフでも安全 な作業を可能に
● 大量に調理をしても仕上がり は均一。調理時間を短縮しつ つ、安定したクオリティに
● 作業工程の簡素化により、最 小スタッフでの運用を可能に し、人件費削減につながった